Atlasを考える
2.4で導入されたAtlas of Worlds
実はPoEの歴史において、というかARPGの歴史において極めて画期的な発明だったのではないか。そんなお話
そもそもatlasのシステムが導入されるきっかけは何だったのか。これは詳しくは次回書くとして、とにかく当時のmappingが抱えていた問題を解決するために考案されたシステムなのだろうと思う
atlas以前と以後を比較して気づくことは
- mapのsustainが異常に楽になった
- (平均的な?)プレイヤーの稼ぐcurrencyの量が爆発的に増えた
という上記の2点
一つ目に関しては明らかで、atlas以前ならばmapが維持できないという文句をいっぱい見かけたが今ではそんなことを言う人はいない
二つ目についてはこれといった証拠があるわけではないが、みんな薄々感づいていることだと思う。最近のSCリーグでのexaltのインフレ(あるいはそれ以外のデフレ)やredditに上がるスクショ自慢を見てもそう感じる
また、LHCで5mirrorチャレンジを達成したzizaranやLHC最初のlv100到達者のetupも似たようなことを言っていた
atlasの特徴は、例えば可視的であるとかmapの要素にatlas上での位置やshapeの可否などのtierの数字以外の要素が加わったことなどといくつかあるが、やはり最大の特徴はプレイヤーがコントロールできるという部分にある
このatlasのコントロール(とクリアボーナスによるtier上昇)が莫大な利益をもたらしているのは間違いない
atlasコントロールによって事実上同じmapを永久に回り続ける(おつりがくる)のが可能になり、周知の通り現状のmetaができあがった
LSCではshaped strandやvaultは同じtierの他のmapと比べて3倍の値段で取引されている
これが意味するところは仮に自分がこれらのmapを周るつもりがなくともこれらをコントロールしなければならない、ということでatlasの特殊な性格でもある
次のように考えてみる。明日、有名配信者の誰かが、例えばmathilやzizaranがshaped cellsを周り始めたとしよう。それでみんなが何も考えずにshaped cellsをコントロールし始めて、1枚辺り4cで取引されるようになったとした場合(実際にはこれはありえないが)、仮に自分がshaped cellsを良いmapだと考えてなくても(もちろん良いmapではない)あるいは自分で周らなくても(周るべきではない)、shaped cellsをコントロールしなければならなくなる(この場合でより面白いのは実際にshaped cellsを周ってもおそらくそれなりに稼げるというところ)
上のような現象はatlasの特殊な性格に起因するもので、atlas以前では不可能(同じmapを他人から買って無理やり周り続けようとした場合currencyは減っていた)
逆に言えば、atlasを正しくコントロールしている限りどのmapを周っても稼ぎにそこまで大差は出ない(正確に言えば今はt10~t12のmetaなので自由選択できるのはtier13より上になる)
私見ではshaped strandは一般にそう言われてるほど優れてはいないと思う。もちろんlv100を目指しているHC及びSSFプレイヤーや1分で周回するビルドの基準からすれば最良なのは間違いないが(div cardのfarmについてはちょっと話がずれてくると思う。例えばshaped spider forestやvaultやscriptoriumなど)
現状のpoeのエンドゲームコンテンツは、map周回、uber atziri、shaper、uber labの4つだがなかなかバランスが取れている。というかどれも大体同じくらいの稼ぎになるようにかなりninja調整が入っているように思える(legacy leagueはちょっと例外かもしれないが)
エンドゲームでここまでの多様性を確保することに成功しているゲームは、ハクスラ系に限らずARPGも含めて他にないんじゃないだろうか(少なくともPvEとしては。ほとんどの場合はPvPがエンドコンテンツ代わりになるので)
残念なことにコミュニティには現行のmetaに不満を持っている人がたくさんいるみたいだが、上にも書いたようにatlasはそれ自体としては特定のmapを周るように強く強制しているものではない(効率をそれなりに求めるプレイヤーにとっても!)。私にはどちらかというとプレイヤーの側の心理的・観念的な部分に由来しているように見える(なのでstrandがnerfされるべきかどうかについて私自身は懐疑的。まあおそらくnerfは来るでしょうけど)
chrisは3.0でくる10actsが歴史上ARPGが共通に抱えていた問題を解決するものだと力説しているけれど、私の考えではatlasこそがまさにそれであるように思う(というかレベリングにかける時間の100倍の時間をエンドコンテンツにかけるようなこの種のゲームで、pre-end contentsは別にARPGの問題でもなんでもないような。。もちろん10actsはとても良いことだし楽しみだけれど)